少し日が経過したけど、kashmirさんの『てるみな』

冒頭は移転前の『ぱらのま』記事を転記しますが……。

私はkashmirさんが好きです。
最近は紙の本をほとんど買っていないものの、
kashmirさんの本は紙で購入しています。

知ったきっかけは思い出せませんが、
以前Webサイトで公開していた絵のうちの1枚だったと思います。
その時から、kashmirさんの言語感覚?みたいなものがツボにはまっていました。
「悲しい時、辛い時 私は思い出す 彼のやさしい笑顔や 断面図を――」とか、
「妹を妊娠させた者だけが持てるという伝説の剣!!」みたいな。
『○本の住人』などの漫画を読んでみても、その感覚はとても私にフィットします。


ということで、『てるみな』3巻も発売日に入手しました。

一応簡単なあらすじ。
鉄道好きな猫耳娘が、いろんな鉄道に乗ります。
現状は首都圏メインです。

なのですが、実際の路線をモチーフにしつつ、
そこに幻想世界を絡めてきます。

他作品のようなギャグは少なく、
描写は抑えられているものの、
実際にはわりとグロい事態になっていることもあります。

基本的に一話完結で、
不安を残したまま終わる話も少なくありません。

夢のようなものです。
夢そのものかもしれません。
起きた時に、少しほっとしつつも、
もっとその世界に浸っていたかったなーという類の。

また、これも他作品と比較した話となりますが、
明らかに背景が書き込まれています。

そういえば、以前Webサイトで公開されていた中には、
前述のようなギャグがある一方、
こういった不条理でダークな雰囲気のものもありました。

『月刊kashmir』で読んだ昔の作品にも、
『てるみな』に通じるような、
不安感のある描写、
そしてそれを日常のようにさらっと受け流す人々がいました。

『てるみな』で描いている内容って、
描きたくて描いているんだろうな、という気がとてもします。

読む人を選びます。
しかし、ハマる人はとてもハマると思います。

そんな『てるみな』ですが、一点、
西武鉄道(ここだと西部鉄道か)全線図で
下山口駅が削られているのは見過ごせません。
あと遊園地西駅も。

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